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キスカム! 今注目したい若手女性監督にインタビュー!〜松本花奈監督〜

「キスカム!Come on,kiss me again!」の監督である松本花奈監督にインタビューさせて頂きました。現役の慶應大学生21歳が描く映画制作のビジョンや今回の映画で伝えたいこと、松本花奈さんの女子大生の素顔を発見する事ができました。またインタビューでは、いくつかの質問をお聞きすることができました!

Q.そもそも映画監督になられたきっかけはなんですか?

a. 『一番最初に同世代の友達と自分たちで種制作で映画を作っていたんですけど、最初はどちらかというと本とか読むの好きでストーリー作るのも好きだったんですけど、カメラの方に興味があって、カメラを通して映像を見ると、全然普段自分が見ているものとは違うものが見えたり、それは単純に普通に目で見たらこれぐらいの範囲しか見れないものが、それこそレンズを使ったらもっと引けるとか寄れるとかもあると思うし、それがまず一番おもしろいなと思って始めたのが最初のきっかけでしたね。』

Q. 3年前のインタビューを拝見させていただいただきました。演出のこだわりで携帯電話や車をあまり使わずに日常と離れた世界を作りたいとおっしゃっていたのですが、今回の映画は日常生活がありふれていたので、監督自身、何か違和感な違いについてお聞かせください。

A.『普段ドキュメンタリーとかも好きでよくみるのですけど、フィクションの映画に絶対的な差はあると思います。その違いについて考えるのがその違いが凄く難しいなと思って。意外とこう役者さんに対して当て書きをした方がうまくいったり、カップル役の2人がいたとして、多分その2人がほんとうに好き同士だったとしたら映るものも変わってくるだろうしその差について、色々考えていった時にやっぱりフィクションになると絶対的に、絶対ファンタジーっていう部分はでてくるっていうのは昔から変わらないと思います。3年前もっとファンタジーぽいものを作りたいっていう思いが強くて、で最近はファンタジー要素も少し減らしたいなという想いが出てきたのかもしれないです。』

Q 今回の映画祭は若い世代を育てるというテーマになっていると聞いたのですが、実際若い世代の、松本監督からみて今の日本の映画界はどういう印象ですが、そしてどう変えていきたいと思いますか?

A.『以前だともっと年功序列があったというか、多分監督になるのも助監督を何年も、何年もしてからじゃないとなれない、今はもうそれがガラッとかわってきていて、同世代で作れる事もできるし、自分達のような20代のような人たちともっともっと先輩たちと作品を作ることができるようになってきていて、撮影にはいるとそこの年齢だったり、男性、女性とかの性別も関わらなくなってくると思うから、それが許容されるような映画界というか制作環境になると思うのですけど、ある意味では、平等なんだっていう思考はもっと広まるといいなと思ってます。』

Q 次回作は何かお考えですか??

A.今回の映画は、個性的な登場人物の人が複数人でてきたとは思うのですけど、主人公だけが個性的なキャラクターでそれに周りが翻弄されていくような映画が作りたいとおっしゃっていました。横道世之介という映画がすごい好で、それも1人凄く魅力的なキャラクターの人物がいて周りの人の群像劇というか、1人人物に焦点を当てた映画を作りたいなと思いました。

〜感想〜

彼女にしか撮れない、撮りたいものが明確にあるからこそ撮れた奇跡がそこに映っていると考えます。女子大生という若さで妖艶な魅力を放つ松本監督の生み出す作品は自分の世界観を持ち、今回の映画キスカムでは10代前半までのストレートな喜怒哀楽と20代からの素直には気持ちを伝えるのが、難しい感情を愛情に視点を当てた作品になっており恋人に対する愛情、同性同士の愛情、親が子供に対する愛情や様々な形で愛というものを表現した作品であるとおっしゃっていました。同世代でこのような視点から、映像制作を行なっている松本花奈監督にとても感銘を受けました。松本花奈はじめ、若手女性監督に今後も要注目だ。

松本花奈(まつもと・はな)


1998年生まれ。8歳の頃から子役として活躍するかたわら、
中学2年生より映像制作を開始。17歳のときに手がけた「真夏の夜」がNPO法人映画甲子園主「eiga worldcup」で最優秀作品賞に選ばれる。19歳でゆうばり国際ファンタスティック映画祭に出品した「脱脱脱脱17」が、オフシアター・コンペティション部門の審査員特別賞・観客賞をW受賞。現在は慶應義塾大学総合政策学部に入学し、監督・脚本家として精力的に映画制作を行なう。映画、PV、ドラマなど、あらゆるジャンルの作品の監督を務める。