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「キスカム!」 舞台挨拶レポート


 〈作品紹介〉                                                          「脱脱脱脱 17」や「21 世紀の女の子」の松本花奈監督のロマンティックコメディー。主演 は葉山奨之、共演は堀田茜、八木アリサ、塚本高史、奈緒、福山翔大、行平あい佳、森本の ぶほか。内気で消極的な女性が、キスで恋人たちのヨリを戻すという奇妙な会社“恋愛コン サル”への出向を命じられたことから物語が展開していく作品。

Q.今回の映画キスシーンの多さが何より印象的で1つの作品であれだけキスシーンが盛 り込まれている作品ははないかと思われます、俳優だけではなく一般の方のキスシーンも たくさん映画の中で描かれてたと思うのですが、なにか監督はキスシーンのこだわりはあ りましたか?

A.(監督)エンドロールを作るときに実際に原宿とかの街に行って、カップルを見つけてキ スシーンを集めているのですが協力してくれませんかということをしたのですが、でもキ スをする瞬間よりもその前後の方が見ていてニヤニヤしちゃうから素敵だなと思って編集 するときもどこまで使うか迷って、キスした後に 2 人が微笑ましい感じを使いたかったの です。

Q.海外の人と比べると日本人はキスすることを恥ずかしがるじゃないですか、いきなりキスしてくださいで日本人はしてくれるものですか?

A.(監督)結構断られてたりしたんですけど、あたたかいみなさんのおかげで完成しました。

Q.俳優の方のキスシーンに関して演出のこだわりはありましたか?

A.(監督)意外とキスシーンは撮るのが難しくて、真横だと顔が被って、キスしてるようにも してないようにも見えるからその辺りは試行錯誤しました。

Q.監督自身現役大学生で若い年齢ですが日本の中でキスは恥ずかしい感覚はあるとは言え 、若い世代のキスは変わってきていると思いますか?

A.(井上)恥ずかしくなくない駅前でキスをしてる 2 人を見てもこっちも見ちゃいけないも の見てしまった感じになる。すみませんってなるのは日本人ならではかな。日本人シャイな のかなって。(監督)中高の時ってそう言うのが多くて学校でしている人がいて、すみません ってなった。(笑)

Q.日本の球場でカメラが抜かれた時果たして全員するのですか?

A.(井上)大晦日で年明けた瞬間に目の前の外国人の方がキスしていてタイムズスクエアの 映像見たらけっこう多くてこれが普通なのだと思うと、年越しの瞬間はテンションが上が ってイェーイってなった!

Q.続いて井上さんはご本人役の登場で、俳優の前で歌唱はどう言う心境でしたか?

A.(井上)緊張しました。感想の時間が短くて尺内で収まり切れるか不安がありました。come on kiss me again というセリフがあって、普段英語は特に使わないので緊張しました。

Q.いつ井上さんにお願いしようと思いましたか?

A.(監督)4 年、5 年前に一度メジャーデビューの PV を作らせてもらい、再会はそれ以来で 駄目元でお願いしてまさか井上さんにやってもらえると思っていなかったのですごい嬉し かったです。 (井上)自分の中で松本さんはメジャーデビューのミュージックビデオで、同志の 10 代で作 り上げた PV が自分の中でとても大事でもう一度お仕事ができて嬉しいですありがとうご ざいます。

Q.作品にとてもマッチした曲になっていますが曲に対する思いは ?

A.(井上)事前に女子目線で、軽快なポップな感じでと聞いていて、逆に主題歌は男の子目線 でいろんな情景がが思い浮かぶような歌詞にも散りばめてみました。

Q.最初監督が聞いてどうでしたか ?

A.(監督)一番最初の打ち合わせで結構抽象的な言葉で伝えてしまったなと思っていたので すけど、最初送ってもらってもらった時にどちらも若い形も響くでしょうし、いろんな年代 にも届くだろうなと感じてとてもワクワクした気持ちになりました。

感想

舞台挨拶後半、井上さん自身が作詞をしたという主題歌「ぜんぶ。」を披露してくださいま した。生で見て歌い方と表情の作り方と、1つ1つのフレーズにすごい心を込めていること を感じ心の底から感動を得ました。舞台挨拶中のトークでは、井上さんと松本監督の過去の 出会いを聞くことができ、こうやって再会しお互いが本作にかける想いがとても熱いこと を受け取ることができました。現役大学生である松本監督と、同じ年齢である井上さんには、 私たちも歳が変わらないことから親近感を湧きましたが、それぞれ音楽と映画に対する情 熱の大きさに圧倒され、私たちにとってはとても遠い存在であるとも感じ、もっと頑張らな ければとパワーも頂きました。映画を撮っている、曲を作っている、その背景があることを 忘れるくらいに、私たちと変わらないように笑ったり、驚いたりウキウキしながら話したり と若さを感じる部分が垣間見られ、なんら変わらないように見えるけれど奥には想像もで きない努力と、経験が積まれているのかなと考えると、尊敬と同時に何とも言えない敗北感 にもかられもっと何かに没頭して打ち込めるものを早く見つけ成長していきたいです。